2025年8月14日に、リネットジャパングループ(3556)が株主優待拡充の発表をしました。

今まで煮え湯を飲まされてきた私たち株主にとって、リネットジャパンの夜明けを感じさせる内容でしたね!

利益余剰金が赤字で身動きがとりにくい中、事業の見通しが立ったことを株主還元で示してくれるのは非常にうれしいことです。

ただ、その太っ腹すぎる優待拡充に若干不安を覚えるのも事実です。

そこで今回はリネットジャパンの新たな株主優待の概要と、懸念点、そして会社が期待する株価について考えてみたいと思います。

新しい株主優待の概要

リネットジャパングループ「2025年9月期 第3四半期 決算補足資料」より引用

今回新たに発表された株主優待は、1,000株以上保有している株主に年間3万円分のデジタルギフトをプレゼントするという太っ腹なものです。

2月末・8月末の年2回に分けて、それぞれ15,000円ずつ貰えるので、継続保有への動機が強まる内容ですね。

今期(25年9月期)までは、1,000株保有者に1,000円または2,000円分のクオカードを優待として出していたのですが、これは3年以上の長期保有者のみ対象でした。

それが来期からは、長期保有の条件がなくなりましたので、より投資の果実を享受しやすい優待になりましたね!

26年は創業25周年の記念優待も!

リネットジャパングループ「2025年9月期 第3四半期 決算補足資料」より引用

さらに来期(26年9月期)は創業25周年記念として、3万円分のデジタルギフトを進呈すると発表されました。

こちらは2026年2月末日に300株保有以上している株主が対象です。

1,000株以上保有していると、記念優待も合わせて受け取れるため、年間6万円分のデジタルギフトを貰うことができます。

デジタルギフトはQUOカードPayAmazonギフトカードpaypayマネーライトなどから選べるようです。

優待にかかる会社費用はいくら?

顎に手を当てて考え事をしているサラリーマン

気になるのは「こんな太っ腹な優待、本当にもらえるの?」ということ。

2025年3月時点での株主はおよそ7,300名です。

仮に7,300人全員が1,000株以上保有しているとしたら、優待にかかる費用は4億3,800万円

今回の優待拡充の発表で株主が増えることは確実で、仮に株主が1万人なら6億円

来期は10億円の利益を見込んでいるようなので、優待費用6億円なら対応可能ですね。

しかし、もし株主が2万人まで増えてしまったら…。

株主2万人だと優待費用で12億円かかる中、どうやりくりするのか気になりますね。

27年3月期からは記念優待がなくなるので、どんなことがあっても26年の優待はやりきってほしいですね!

優待を発表したのに未実施の例も

記憶に新しいのが、REVOLUTION( 8894)の優待を実施する前に取り下げたケースです。

これは2000株以上を保有している株主に年間12万円のQUOカードPayを贈呈するというものでした。

しかし2025年3月、1回目の優待実施を前に優待廃止の発表がされました。

つまり、「12万円分株主優待を配ります」と言っておきながら、実際には実施されなかったわけです。

もちろんリネットジャパンのケースとは違いますが、太っ腹なQUOカードPay優待はREVOLUTIONを想起させられますね。

会社はどのくらいの株価を想定している?

チャート表

2025年のリネットジャパンは株主還元に積極的で嬉しいですね!

2025年6月に自社株価予約取引を行うと発表をしています。

そのうえ今回の株主優待拡充です。

今まで株価が低迷していたことと、今後の収益化の見通しが立ったことで、株価対策を推進することとしたのだと思います。

では、どのくらいの株価を想定しているのでしょうか。

1株1,000円で配当利回り3%

記念優待は別として、1,000株で優待3万円分だとすると、1株1,000円で配当利回りが最大3%になります。

1株1,500円なら配当利回り最大2%。

上場来高値は2019年の1,770円なので、このあたりが目安になってきそうですね。

第1回自社株価予約取引の内容が確定

2025年8月8日に、EVOファンドとの自社株価予約取引の内容が確定しました。

その主な内容は次のとおりです。

  • 1株あたりの買付価格:約605円
  • 終了時基準価格計算開始日:2026年5月7日
  • 満期日:2026年8月7日

これにより、2026年5月7日からの3か月間の平均株価と、買付価格605円との差額がリネットジャパンの利益になることが決定しました。

つまり、この3か月間の株価が高ければ高いほど、リネットジャパンにとって美味しいということ。

そう考えると、2026年5月7日までには、できる限り株価を上げておきたいはずなんです。

リネットジャパンからしたら、1株1,000円じゃ満足できないですよね!

まずは2026年9月期の業績予想で成長を期待させ、さらに第1・2四半期決算で実績を残してくれれば、上場来高値1,770円超えも期待できるのではないでしょうか。

配当は当分期待できない

会社の業績が下がり頭を抱えている男性

株価対策なら配当を出せばいいと思うのですが、2025年9月期第3四半期時点では、10億円以上の利益余剰金の赤字を抱えています

配当の原資である利益余剰金がないので、出したくても出せない状況なんですね。

では利益余剰金が黒字転換するのはいつになるのでしょうか。

10億円の利益余剰金を稼ぐのはいつになるか

利益余剰金が黒字化すれば、配当を出しやすくなりますね。

でも、今のリネットジャパンにとって10億円の利益余剰金を稼ぐのは大変です。

GIGAスクール特需は26年度には一度終了しますので、ここでどれだけ端末を落札できるかが勝負でしょう。

また、中・重度の障がい者向けグループホームを直近短期で一気に増やすことはしない方針のようです。

利益余剰金の赤字を解消するには、早くても2年はかかりそうですね。

26年度は利益10億円想定とされていますが、配当金の支払いが考慮されてのことかは不明でした。

まとめ:26年5月までに更なる株価対策に期待!

カンボジアの事業をほぼ清算できたリネットジャパンは、新たな局面に入ったばかりです。

持ち出しが少なく、利益を見込める福祉事業は10年計画で、最終的には25億円ほどの利益を見込んでいます。

さらにリサイクル事業は、国の基幹事業としても期待できますし、GIGAスクール特需は5年に一度くることもほぼ決定です。

カンボジア事業の失敗で自己資本比率が約3%にまで落ち込む危機を経験し、今まで以上にバランスシートにも気を遣うようになるはずです。

堅実に事業を成長させつつも、2026年5月7日までに株価を上げる新たな方策も採ってくれるものと期待しています。

今は、カンボジア事業に参入していた時以来のワクワクを感じています!